志村けん

「志村けん」は
ドリフターズの一員として
「8時だよ!全員集合!」に現れた。
子供の頃から落語や漫才
いわゆる寄席芸に慣れ親しんで
笑いとは「起承転結」の4コマからなる順序立てた過程の上で
確立するものととらえていた自分には

「起結」の2コマ

時には「結」の1コマで完結する
「志村けん」の「笑い」に未だに違和感がある。

何も考えないで素直に「ガハハ」と大笑いする幸せそうな妹の姿に疑問と謎解きを常に覚えながら場の空気を読んで解った振りをして一緒に大笑いしていた。

「志村動物園」

そう
「志村けんの笑い」は動物園の笑い」と同じだ。

唐突に現れる動物達の仕草に家族で大笑いする。

家で見た事もない動物が人間の日常を思わせる動きをするだけで人々は大笑いする。

父はマレーグマにキャラメルを投げて、その舌が長過ぎる故に寝転んで不自由そうにキャラメルを舐める姿を見て子供のように大笑いしていた。

なんて嬉しそうに笑うんだ。

その父も志村けんの笑いに興味をしめさなかった。

動物好きでいろいろな動物をよく知る父は人が動物の真似をしている事を見て受け入れなかったのだろう。

「志村けん」から「ワハハ本舗」へと妹が興味を移行した時は下の方に関心が変わったと思った。

志村けんの笑いの暴走に筋道を付けて形式化したのがそれまでドリフターズで笑いの「大落ち」を担当していた「加藤茶」だった。

それまでの「くしゃみ」や「変顔」での「落ち」の形を変える事なく、「荒井注」から「志村けん」へドリフターズの新しい血を注入させた。

「志村けん」の受け入れ体勢の出来ていない視聴者に「加藤茶」をクッションに徐々に浸透させた。

最初はグー・スイカ・カラス・ヒゲダンス・東村山音頭・白鳥の着ぐるみ・変なおじさん・バカ殿等々、様々なキャラクターは「出落ち」を元に展開され事前に練り上げられた強力さを感じさせた。

そして、その練り上げられたモノをアドリブでアレンジを加え、時にはぶち壊す姿は天才的だった。

その「笑いの作り」方は文房具等の「ものづくり」と似ている。

型にハマった文房具は使う人のやり方で様々に変化する。

型にハマった笑いから見る人に合わせて変化させて見せる「志村けんの笑い」

「志村けんの笑い」は子供が手に入れたものを親に満面の笑顔で見せると言う、達成した喜びを最愛の人と分かち合いたい気持ちに溢れていた。

「志村けん」は馬鹿な事を真面目に考えて行う世界の中心的存在だったと思う。
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