首吊る紐

絞首刑台の13階段は
煩悩の数を示している。

煩悩は生きているから

生まれるモノである。

13階段を1段踏みしめる毎に

今までの事を思い出す。

この13段を昇り終えたら

煩悩とおさらばしなければならない。

1段目の金銭欲

思うように行かなかった。

首吊る紐は

何時から俺の目の前に現れたのだろうか?

お金に目が眩んだ頃からだったのか。

9歳の時

自分専用の自転車が欲しかった。

同級生が当時、流行りの電飾鮮やかな自転車に乗っていた。


電飾はいらないから安い自転車で良いからドロップハンドルの自転車が欲しいと親に交渉した。

母親はお金が無いからお婆ちゃんに頼みなさいと言った。

子供用の自転車にドロップハンドルを付け替えて当時30000円の自転車を買って貰った。

自転車屋のオヤジは電飾を外すのが大変だったと笑った。

僕は電飾が無い方が安く買えると思って電飾とドロップハンドルを天秤に掛けて決めたのに

濵田家は金が有るからと馬鹿な自転車屋は電飾を転売でもしたのだろう。

祖母は電飾付きの自転車を買って改造させた事になった。

電飾付きのドロップハンドルだったら最高だったのにな( ´∀`)

40歳くらいまで乗っていた。

12歳の時

ライフル銃の玩具が欲しかった。

母親はそんな危ないもの買ってあげられない。

お婆ちゃんに頼みなさいと言った。

クリスマスプレゼントに買って貰った。

17歳の時にステレオのスピーカーが買えなかった。

父に相談すると「良いよ。」と言って買ってくれた。

母親には我慢させられていたモノが

父親に頼むと拍子抜けのように直ぐに手に入った。

それを最後にお金を欲しなくなった。

と言うか

お金が必要なくなった。

他人が作るモノに興味が無くなった。

セイカノート株式会社で

自分が考えたものが

次々と商品化されていったからだ。

金は関係無かった。

金は社員が自分のアイデアだと言って持っていった。

二郎が言ったから作れと言って

売れると自分のアイデアだと言い張った。

アホどもを黙って見ていた。

お前らのお陰でこの階段の前にいる。

階段を昇らずに自分の仕事に戻ろう。

自分がいなくなってからの20年間

定番品の開発が止まっているのが火を見るより明らかだ。

2段目の物欲

欲しいモノなんて無い。

欲しいモノは

時間

モノではない。

時間は取り戻せないが

今よりも

過去よりも

効率的に

充実した時間の使い方は

とっくに身に付いている。

階段を昇らずに自分の仕事に

戻ろう。

定番品の増強が会社を強く大きくする。

3段目は性欲

僕の手の内に

セイカノート株式会社が無い限り

目の前の性は

もう振り向いてくれない。

独りぼっちだ。

1段昇ろう。

いや、待てよ。

自分の仕事に戻れば

振り向いてくれるだろう。

僕には人脈がある。

人脈は枯渇しない。

東京文具紙製品二世会の仲間達

営業で知り合った仲間達は皆

自分の会社の中枢にいる。

自分の仕事に戻ろう。

4段目は人欲

聞き慣れない言葉だが

当たり前だ。

今、作った。

人を欲する。

会社の求人ばかりではない。

普通に人は良い人との

付き合いを求める。

それは老若男女年齢問わず有る。

自分の仕事に戻れば

良い社員を取捨選択する能力を

発揮出来る。

凡人では考えられない位の

人と接してきた。

バンダイのお陰だ。

首吊る紐は消えないけれど

他人にそれを見せる事は無い。

他人に生き甲斐を与えるのに

首吊る紐は必要なのだ。

「首吊る紐」と書いて「裁量」

と読む。

わかりますよね。

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